すくい角を大きくすると鋭くなり、切りくずの排出抵抗・摩擦・切削変形が小さくなります。従って、切削力と切削消費パワー は小さくなり、チップの摩耗も低減され、表面品質も高いです。但し、大きすぎるとチップ剛性と強度が落ち、熱伝導も悪くなります。その同時にチップの摩耗と欠損も増加し、寿命も短くなります。くすい角を決める際には、加工条件を考慮する必要があります 。 逃げ角は工具の逃げ面と被削材の摩擦を抑える機能を持っています。すくい角が決まった場合、逃げ角を大きくすると、刃先が鋭くなり、切削抵抗が小さく、逃げ面の磨耗が少なく、被削材の表面精度が高くなる。ただし、逃げ角が大きすぎると、刃先強度が低下し、切削熱が発散できなく、摩耗が大きく、工具寿命が短くなる。 切れ刃傾き角により、切りくずの排出方向を決め、コーナ強度と耐衝撃性にも影響します。 図(1)示すように切れ刃傾き角が負の場合、すなわち、コーナがチップ底面に対し最も低い位置にあり、切りくずが加工された表面に流れていきます。旋削バイト各部の役割旋削加工技術資料A 308旋削加工技術資料旋削加工技術資料A旋削ねじ切り加工突切り、溝入れ汎用旋削
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